メトリブダイアリー

お笑い、ラジオ、音楽(主に邦ロック系)などサブカルなことや日常のことを書き連ねる予定です。一人でも多くラジオを聴く人が増えるといいと思ってます。

この倫理観ゼロのゲスラジオにラジオの良さが詰まってる 〜さらば青春の光がTaダ、Baカ、Saワギ12月19日放送〜

18日金曜日、三四郎オールナイトニッポンで毎年恒例のイカレ企画であるなかやまきんにくんの襲来、19日土曜日、オードリーのオールナイトニッポンではDJ KOOさんのサングラスの奥は誰を見ているか選手権、そして20日日曜日はM-1グランプリと笑い疲れた幸福な週末でした。そんな中で、異彩を放ったのは土曜日深夜に放送されていた「さらば青春の光がTaダ、Baカ、Saワギ」です。きんにくんとはまた別のイカレたモンスターが暴れまくっていました。

 

 

この番組では度々、リスナーから出場者を募って○○の嫁(旦那)選手権を開催しています。リスナーは○○の嫁の座もしくは旦那の座、あるいは親友、時には母親の座などを目指し、○○にまつわるクイズに挑みます。そこで正解した者は暫定王者となり、連続5週勝ち抜いた者だけが正式な嫁(旦那)の座を得ることができるというなんともバカバカしい企画です。この○○はリスナーという場合もあるのですが、今回の主役はイカレモンスター東ブクロさん。彼の嫁の座をかけて二人の女性が現れるのですが、一人目から早速事件が起こります。電話をつないで自己紹介、東ブクロさんの好きなところなど表面上の会話を一通り終えた後、

「実は私、東ブクロさんと会ったことあるんです」

 

 

まさかの一言にブースはどよめきます。焦る東ブクロさんとは対照に森田さんのエンジンはかかりはじめ、その詳細を事細かに聞き始めます。こうなったらもうクイズどころではないのです。そしてもちろんただ会って終わるわけもなく、「ヤりました」との供述を吐かせてブースはさらに盛り上がります。

 

 

今年のM-1決勝でおいでやすこがの一本目のネタが終わった後のようなどよめきが残る中、二人目の参加者と電話をつなぎます。しかしここで更なる事件が起こります。電話の主は、なんとかつて東ブクロの嫁決定戦で敗れた過去を持つ「あきさん」という女性でした。エステティシャンという職業でありながら、「元気になった男性のアソコ」を見ることが職業柄度々あるらしく、「それはもういかがわしい系のエステやないかい」というツッコみを受けても「それが違うねん」と断固として認めず、敗れはしたものの、さらばの二人にもリスナーにも強烈な印象を与えていました。あきさんが再びこの大会にかける意気込みを話し、自分も「あーあの人ね」となんとなく思い出してきたところ衝撃的な一言があきさんの口から放たれました。

「実は私、東ブクロさんと会ったんです」

 

 

「電話を切れーーー!!!」東ブクロさんの切れ味抜群のツッコみがブースにこだまします。しかし、そんな願いは届くはずもなく、二匹目の獲物を見つけた森田さんの餌食となってしまいました。森田さんが聞くままに洗いざらいをぶちまけたあきさん。これまで8回会ってもちろん毎回「ヤりました」と答えていました。まさかの参加者二人ともセフレだったという結末。やっぱりもうクイズどころではないのですが本来であればここからが本番です。彼女たちに出題された問題は「東ブクロが愛用している歯磨き粉とは」というもの。度々家に行っているであろう彼女たちにしかわからないうってつけの問題でした。

 

 

どっちが勝ち抜いたとかこの際どうでもよいので割愛しますが、過去にも東ブクロさんが抱いたセフレが電話で登場した回がありました。ただ今回はそれをはるかに上回る神回、森田さんの言葉を借りればシャブ回です。賛否両論はあるでしょうが、一つのエンターテインメントとしては間違いなく面白い放送だったと思います。誰もが品行方正を求めるような閉塞感のある現代社会に風穴をこじ開けたような爽快感を感じました。ウエストランドの漫才のように。一人くらいこんなヤバいやつがいても良いですよね。別に我々がなにか被害を被ったわけでもないですし。多様性万歳。ギャラクシー賞受賞してほしい。

 

 

先週の水曜日のダウンタウンで倫理観ぶっ壊れモンスター東ブクロさんにあるドッキリがかけられていました。彼は過去に先輩芸人の奥さんと不倫をした経験があります。今も昔も東ブクロさんは独身ですが、当時はそこそこの騒動になっていました。そんな彼が今再び、先輩の奥さんにアプローチされたらどうするのかというゲスすぎる説です。爆笑しながら視聴させていただきましたが、おそらくタダバカリスナーであることが水曜日を7倍くらい楽しくなる効果をもたらしてくれたのではないかと思います。そしてこの放送を受けた次回のラジオも楽しみになります。あいにく、19日の放送は水曜日のダウンタウン放送前の収録だったので直接触れることはありませんでしたが、この東ブクロのセフレ二人も呼んじゃいましたスペシャルは間違いなく水曜日を意識したリスナー想いの回だったはず。こうなってくるとまた来週の放送も楽しみになってします。こんなゲスいラジオにラジオの魅力が存分に詰まっているとは恐ろしい限りです。

 

 

ちなみにラジオクラウドでは早速この日の感想戦と、東ブクロさんに“寝取られてしまった”あきの旦那決定戦の暫定王者の声も聞くことができます。隙だらけなのに隙がない。クラウドでも詰め切る森田さんがさすがです。そして単純な疑問なのですが、これだけテレビでもラジオでも触れて、実際のセフレからの声も聞いているのにどうしてこんなに東ブクロさんがモテるのかが理解できないし、唯一納得できない部分なんですけど。。

 

 

 

 

平和&穏やか深夜ラジオ 〜宮下草薙の15分 12月11日放送〜

久々に聴きました。久々に聴いたからか、草薙さんが話題を提供していることに驚きました。

草「気持ちが沈んだ時とかにマネージャーの中原さんがドライブに連れてってくれるんだけどさ」

少し前までは全てが宮下さんから始まっていたように思いますが、これは大きな変化です。

草「宮下さ、中原さんてすごい声大きいの知ってる?」

宮「え?それは聞こえるようにじゃなくて?」

草「こないだもさ、ドライブスルーでめっちゃ声張って頼んでてさ。(大声で)ハンバーガーセット一つ!みたいな。後ろの車もびっくりしてたよ」

宮「あと、もう身体半分くらい出して注文するよな。ケンタウロスみたいになってて、もう立ってるんじゃないかってくらい」

草「小柄だからね」

宮「オレもうあれが見たくて車乗ってるもん」

なんか二人ともものすごく肩の力を抜いて話しています。このラジオってこんなに安定していたでしょうか。ちょっと前なら「宮下しゃべってよ」となぜか半ギレ状態で食いかかる草薙さんがこの番組の目玉だったはずが、まるで三四郎の二人のように仲良さげにケラケラ笑いながら話しています。

 

宮下草薙の不毛なやりとり

宮下草薙の不毛なやりとり

 

 

さらに草薙さんはこの後のトークについても主導権を握ります。

草「あとさ、この番組のリスナーの呼び方を募集してたじゃん」

宮「ああ、あれね」

と話し、どんな名前がリスナーから届いているのかを紹介していました。「灼熱血巨竜バルバジア」「暗黒幻影獣ボンゴボンゴ」、「宮本草死」。これはこれまで実際にリスナーから届いた名前です。絶望的に覚えづらくて読みづらい。キャッチーさのかけらもない名前です。そして、この日届いたのは、「竜騎士ゼロス」「地獄の神官バジバドール」「MKクオータードラゴン」。特定の世代にしかわからない遊戯王カード臭が鼻の奥で暴れまわります。。

宮「地獄の神官バジバドールってバルバジアに似てね?バルバジアからとったんじゃね?」

草「ハハハハ。宮本草死は?」

宮「宮本草死はダメでしょ。名前に死が入ってるもん。あんなもん除外だよ」

草「ハハハハハハハ。やめようかもうリスナーの名前決めるの」

そう笑いながらこの話は終了。バルバジアを連呼する宮下さんが面白かったです。

 

 

この番組ってトークテーマを決めて二人で話していくものだと思っていたのですが、ここまでその気配はありませんでした。この後も宮下さんが「新しい漫談ができたが、大人の事情で話せない」と語り、軽いあらすじを話して番組は終わっていきました。こうやって二人の雑談だけで15分が終わっていくのが勝手な理想だったので久しぶりに聴いてとても面白かったです。しかもその中で草薙さんが自ら話し始めて、さらには楽しそうにしている。最後の宮下さんの漫談が聞けないというときにも「宮下の漫談を聞きにここ来てるようなもんなんだからなんとか聞かせてよ」と身を乗り出して語りかけていました。

 

 

かつてオファーが来ても絶対に放送時間を延ばしたくないと頑なだった草薙さんですが、この日の放送を聴いたら、流石に30分くらいは聴かせてくれ!せめてあと15分はラジオクラウドポッドキャストでも!と思ってしまいます。先述もしましたが、テーマを決めてどちらかがフリートークをするよりも、二人でこの前こんなことあったじゃんと話している方が肩の力も抜けて面白い気がします。この日は二人とも本当によく笑っていたのでこちらもつられて笑ってしまいました。毒もないし下ネタもない深夜の芸人ラジオという超異質なラジオかもしれませんが、平和と穏やかさを求めている人にとってはおススメできるかもしれません。それでも草薙さんがたまに癇癪を起すことを少しだけ期待しています。

 

 

今の若手はガチャガチャしない 真空ジェシカのラジオ父ちゃん〜

スピードワゴンの小沢さん激推しコンビ真空ジェシカという芸人がいます。彼らがパーソナリティとなり毎週金曜日のTBSラジオラフターナイト内で放送されている「真空ジェシカのラジオ父ちゃん」。ちなみにラジオ父ちゃんという名前は、真空ジェシカがラジオについて全くの素人かつこれまでの人生であまり触れてこなかった媒体なので「ラジオに可愛がってもらいたい。…息子のように育ててほしい。」というなんとも謙虚に思わせておきながら都合の良い願いを込めて付けた模様です。 

 

 

空気階段の後を受ける形で始まった番組として、開始から半年が経過しました。ボケ川北さんのとがったボケとそれに翻弄されるツッコミのガクさん。この構図は彼らの漫才でもラジオでも健在。また、ラジオの構成自体もかなり漫才に近いものがあります。

川北「ともはるさ~ん」

ガク「あ、これはミキティ側の意見ですね」

などという独特な初っ端の一言は彼らの漫才のつかみを彷彿とさせます。

例えば漫才のつかみには、

川北「かつてワイルドだっただろう?」

ガク「あ、これは過ぎ去ったちゃんですね」

などがあります。

ちなみにラジオの冒頭のつかみはコーナーでリスナーから募集していますちなみにコーナー名は「ともはるさ~ん」といい、タイトルとコーナーだけ聴いても訳が分からない初見殺しの名前です。ここで覚えてください。

 

 

番組は約30分というショートタイムでとても聴きやすいです。このラジオの個人的好きなところはがむしゃらじゃない若手芸人感ですかね。若手芸人のラジオって売れてない怨念をむき出しにしてしゃべりがちなイメージですが、この二人にはそれがなく、どこか余裕すら感じる振る舞いで淡々とトークを進めています。それ面白いんか?と思うかもしれませんが、結構すんなりと聴いていられるんですよね。真空ジェシカのする話は同期のこの芸人がこの前こんなんだったとか、この前のライブでこんなことがあっただとかただただ若手芸人の日常を面白く話しているだけなのですが、多分芸人が好きなリスナーはそれだけで面白いのだと思います。「へ~オズワルドと仲良いんだ」みたいな感じで。

 

 

若手芸人の一大行事である二人が出場したM-1グランプリに関しても言及していました。個人的にも相当期待していたのですが、今年の彼らは惜しくも準々決勝敗退。準決勝はいってくれると思っていたので悔しさを噛み殺しながら敗退直後のラジオを聴いたのですが、思ったほど落ち込んではおらず、真面目に分析をする二人。それどころか、「逆に準決勝までいっちゃうと手の内がばれちゃうからな。そう考えると東京ホテイソンは毎年いっててすごいよな」的などこか他人事にも思えるような発言をしていました。

 

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しかし、そんな東京ホテイソンも仲の良いオズワルドも今年は揃って決勝に進出。オズワルドに至っては優勝候補にも挙げられているほどです。すごい嬉しんですけど勝手にすごい悔しいんですよ。勝手に。すごく。本人たちはどう思っているのでしょうか。「いや~すごいね!錦鯉」とか言ってスカしてみるのか。「おめでとうホテイソン!」と逆に褒めちぎるのか。いずれにしても正面から悔しがらなそうな気はします。川北さんは特に。2年後くらいのM-1決勝でオズワルド(残ってれば)、東京ホテイソン、令和ロマン、からし蓮根、真空ジェシカみたいな次世代を担いかけているメンツが揃ったら激アツなんですけどね。。

 

 

↓準々決勝敗退のネタ。これでなんで落ちたかわからん。

https://youtu.be/i5z4IVkPyFM

 

本放送の後にはラジオクラウド限定でアフタートークを聴くことができます。割とリラックスした様子で「こないだ母親から電話来てさ」などの日常系の話をしたり、本編で入りきらなかったコーナーを消化したりしています。さらば青春の光みたいに“クラウドでこそ輝く”みたいなぶん回しではなく、ハライチみたいな“だらだらやりましょうよクラウドなんだらか”的なノリです。料理するときとか、レシピをみながらサクッとラジオを聴きたいみたいな時間に料理の邪魔もしないんでピッタリなんですよ奥さん。

 

 

繰り返しになりますが、真空ジェシカのラジオは全体的にがっついていません。もうそんな時代じゃないのかもしれませんが、若手芸人特有のかかってる感じもそんなに見受けられません(オールナイトニッポンZEROの特番みたいに)。その落ち着き具合を気に入る人が多ければきっと空気階段みたいに独立して番組を持てるようになるのではないかと思います。ハプニングとか激アツ展開とか大きな出来事の裏話とかこの先もないんじゃないかと思ってしまいますが、細く長く続いて父ちゃん(ラジオ)とそのリスナーたちにほどほどに可愛がってもらえる番組になれば僕は最高ですね。

 

マイナビ Laughter Night 真空ジェシカのラジオ父ちゃん #34【アフタートーク】気の毒なピン芸人たち https://nhsw9.app.goo.gl/8t9M #ラジオクラウド #TBSラジオ

 

オレ達のニューヨーク!準優勝! 〜ニューヨークのニューラジオ 9月27日放送〜

9月26日。TBSテレビが「お笑いの日」と題し、MCダウンタウンをはじめ多くの芸人が借り出されていたこの日、毎年恒例コントのチャンピオンを決めるキングオブコントが開催されました。結果は若手に経験と地力の差をまざまざと見せつけたジャルジャル完全優勝。これはもう素人が見ても圧倒的だったと思います。

 

 

しかし、初出場で見事に準優勝を果たしたニューヨークが僕の勝手な推しメンなのでこれがもうめちゃめちゃに嬉しかったわけです。もちろん優勝は逃しているので悔しい気持ちもあるんですが、正直なところまさか準優勝までいっちゃうとは・・という気持ちだったので。

 

 

そんな喜びと戸惑い、そして悔しさを世間に初めて表現したのが自身のYou Tubeで放送している「ニューヨークのニューラジオ」でした。1時間の放送時間(通常は1時間半)丸々使ってキングオブコントの裏話をしてくれました。一本目の結婚式のネタは小道具の細部まで嶋佐さんがこだわって頼み込んでいたり、二本目のヤクザのネタも“弾着師”と呼ばれる職人を呼んでリアルな発砲に見えるようにしたり、採点が終わった後、浜田さんがめちゃくちゃほめてくれたり・・優勝こそできなかったけど、あの場に立てたからこそ聞けた話だなあと思って感慨深くなってしまいました。

 

 

ニューヨークは10組中9番手という、かなりくじ運の良い順番でした。ラジオ内でも「運がよかった」としきりに言っていましたが、どうしても後半になるにつれ、点数インフレはあるんだろうなと思います。ファンとしては、なかなか出番が来ないので気が気ではありませんでした。自分が出場するかのように緊張していたと思います。

 

 

そしてついに出番がやってきました。出前館のCM(この日何度この踊る浜ちゃんを見たことか)を挟んで登場します。キャッチフレーズは“隠れ悪意のファンタジスタ”。ニューヨークの特徴である悪意満載のネタと出世作である「Fantasista」を詰め込んだものでした。紹介VTRでは、嶋佐さんが「お笑いの日?俺が笑えなくしてやるよ」と豪語し、屋敷さんが「ダメやろそんなことしたら」とM-1で怒られたへらへらしたツッコミを入れます。すべてのニューヨークファンがこの後どんなネタをやるんだろう・・と思ったことでしょう。日本中が震え上がるようなとんがったネタやっちまうぜ!と言わんばかりの煽りVTRの後に披露されたネタはまさかの「結婚式」。とんがっているどころかめちゃくちゃにポップでバカバカしいネタでした。その日の夜に放送された「アンガールズオールナイトニッポンZERO」でアンガールズの二人が「嶋佐のジャスト奇人の顔が素晴らしかった」と評していましたが、本当にあの顔は最高でした。

 

 

そして2本目の「ヤクザ」のネタは昨年の単独ライブでも披露されたものでした。髪を切りすぎた子分が帽子を被って親分のもとに現れ、帽子を取る取らないの押し問答の末、子分が射殺されてしまうというネタです。なかなかにブラックなコントなので、本人たちも言ってましたが会場の笑い声はほとんど聞こえず、テレビで見ていてもヒヤヒヤしていました。しかし、このネタが芸人の間で大好評で、ニューヨーク大好き芸人という彼らの公式You Tubeで行われた大それた企画で、ダイタクや、レインボーのジャンボさんなどニューヨークを愛する芸人たちが「俺達が好きなニューヨークだった!」と口々に言っていました。採点に関してはコント師ならだれもが憧れるはずのバナナマンの二人が95点という高得点。日村さんが「これが僕の好きなニューヨークです」と言ったときは軽く泣きそうになりました。ニューヨーク大好き芸人たちも喜んでいたことでしょう。

 

 

そういえば、昨年末のM-1グランプリで最下位に終わった後、おぎやはぎに「ニューヨークは漫才じゃなくてコントだ」と言われていたことを鮮明に思い出します。悪意に満ち溢れたネタや、ブラックなネタ、ポップでバカなネタや歌ネタもやってしまうニューヨークの多様性をうまく表現できるのはコントのほうが合っているのかもしれません。我ながら偉そうですね。。

 

 

とりあえず、応援しているニューヨークが準優勝で嬉しかったという話ですが、どこかで優勝しなくてよかった・・と思っている自分もいるのです。誰にも知られていない売れないくすぶって悪態をついているニューヨークが好きなので、売れちゃったら良さがなくなってしまうのではないかと。。勝手ながら思っているので嶋佐さんには申し訳ないですがぜひこのままでいてほしいですね。グッズとか買うので許してください。どこがおもしろいのかわからなかったとかパン○マンがどうだとか言っている人もいますが、一定数アンチがいるのもニューヨークだなと準優勝にもなると微笑ましく思ってしまいます。これからも程々に売れていって下さい。

 

 

 

 

オレを分析するな!だが興味は持て! 〜くりぃむしちゅーのオールナイトニッポン 9月22日放送〜

「いや~まいったね」というお決まりの台詞が火曜日の深夜1時に響きました。すかさず「お前は高田文夫さんか」と、もう一人の男がだみ声でツッコミを入れます。個人的には深夜ラジオで最もカッコいい始まり方だと思っています。

 

 

「お笑いラジオスターウィーク2020」によって2年ぶりにニッポン放送に帰ってきたくりぃむしちゅーでしたが、まるで毎週やってますと言わんばかりに軽快なトークを繰り広げます。オープニングトークでは、有田さんが最近ブレイク中のエイトブリッジ別府ちゃんの“うんティッシュ”の話をし、タイトルコール後は恒例のこの番組終わりますコントを始めていました。

 

 

いつも通り、有田さんの軽いボケに上田さんがどっしりとツッコんで番組が進んでいきました。今の深夜ラジオでこんなに本意気で手数も多く、例えツッコミも入れていく人ってあんまりいない気がします。恐らくテレビよりも素に近い状態になるからというのが理由な気がしますが、そうすると上田さんは普段からこんなに思いっきりツッコんでいるのか、それともラジオであっても常に全力でやっているのか、という疑問が湧いてきます。。下ネタラジオネームに対して「お前出禁な」「次から送ってこなくていいから」って言ってる人今いないですよね。今のラジオに慣れているからこそ、そこツッコむんだっていう妙な新鮮さを感じられます。

 

 

その後は「ツッコミ道場! たとえてガッテン!」と「有田哲平の魂のリクエスト!」という復活後はお決まりのコーナーを消化するとあっという間に“エンディング〜”になっていました。本当にあっという間です。エンディングではこれもお決まりの銀杏BOYZの「夢で逢えたら」がBGMとして流され、夏の終わりとともに2年ぶりの放送は終わりを迎えました。

 

夢で逢えたら

夢で逢えたら

 

放送中、二人とも話していましたが、ほとんど毎回同じような内容でお送りしています。しかも、レギュラー時代に話していた高校ラグビー部の話や元マネージャーの“ババア”の話などが多いので昔からのリスナーでなければ100%楽しめる番組ではないのかもしれません。僕はそれがとても悔しいのです。これほどレギュラー時代に聴いておきたかったというラジオ番組はありません。何年も前からある定番の流れやお約束の発言や演出なんかを未だにやっていて、その量も半端ないのに、レギュラー時代を知らない人間がポッと聴いても毎回面白いのがとても不思議です。それだけ深夜ラジオとくりぃむの内輪ノリの相性が良いのかなと思います。

 

 

さらに二人は番組中、冗談交じりにこんなことを言っていました。

くりぃむしちゅーの真髄は部室ノリだから」

まさにじゃん!まさに深夜ラジオじゃん!二人しか知らない彼らの高校時代の部員や先生の話を楽しそうにしているのをニヤニヤしながら聴いて、最終回で悲しんで、復活した今、のうのうと社会人になってしまった自分を呪いながらもあの頃の内輪ネタを懐かしんで泣き笑いしたい人生だった!!

 

 

まあ今更そんなことを言っても仕方ないし、当時は裏の「爆笑問題カーボーイ」を聴いていたので本当にどうしようもないんですけどね。。今はもう年に一度、夏の終わりに放送してくれれば満足です。また一年後にお願いしますニッポン放送さん。

 

 

来週からウーチャカ帰ってくるラジオ 〜爆笑問題カーボーイ 9月15日放送〜

田中さんがコロナウイルスに罹り、出演を見送り続けてから早4週間。田中さんの代わりを務めるゲストが毎回豪華すぎて、もうしばらくこのままの体制でもいいのではくらいに思っている次第です。初回のウエストランドは豪華かと言われると疑問符つきますが、その後のアンガールズ、そして先週の伊集院光さん。面白かったです。特に伊集院さんは存在自体がTHE ラジオみたいなものなので、声を聞いているだけでなんだか圧倒されてしまう自分がいました。本人は「太田光っていう人と話すのは、まぁ楽しいんですけど、この先5年くらいはいいですね」と言っていましたが、太田さんとのトークは贅沢すぎて楽しすぎて聴きごたえありすぎて全ラジオリスナー必聴ものだと思います。

 

 

ここにそんな濃すぎる内容を残すような野暮なことは致しませんが田中さんが「今週のゲスト伊集院なんだってね!面白そうだね」と言っていたことだけお伝えしておきます。。

 

 

そんな中、今週のゲストは劇団ひとりさん。太田さんとは会えばいつも喧嘩をしているイメージがありますがこの日も「うるせえバーカ!「お前だバーカ!」と小学生レベルの口喧嘩を繰り広げます。さらには、お互いがビートたけしさんのモノマネをして収拾がつかなくなるくだりもあって、この時ばかりは田中さんに戻ってきてツッコんでほしいと思ってしまいました。

 

 

それ以外にもひとりさんの奥さんである大沢あかねさんのブスいじりやかつて放送されていた報道バラエティのMCの座をいつの間にか池上彰さんに奪われたことに対するいじり、さらには太田さんかつて所属していたひとりさんの事務所である太田プロに関する昔話や爆笑問題が干されていた頃の話など幅広いトークを繰り広げていました。

 

 

特に池上さんにMCを乗っ取られた話は何回聴いても笑えます。当の本人は相当恥ずかしく、ショックを受けていたでしょうが、霜降り明星せいやさんのZOOM事件のように、劇団ひとりといえばこの話というくらい定着してほしいくらいです。

 

 

この日までたくさんゲストというかヘルプが来ていましたが、ひとりさんが一番面白かったと個人的には思います。というか好みなだけですけど。伊集院さんももちろん流石でまさにラジオキングと言われるほどの引き込まれ具合したが、たまに思考が深すぎて僕のような凡人はついていけない時もありまして。。その点ひとりさんは本当に何も考えずに笑えるポップでキャッチーな放送でした。なにかきっかけがあったら罵り合って、たけしさんのモノマネをやり合ってというのもアクセントが効いていてよかったのかもしれません。たまにゲストで出て罵りまくってくれ。。

 

 

来週から田中さんが戻ってくるようでなによりですが、ヘルプに来た人達は太田さんの相手がとてつもなくしんどそうだったので改めて田中さんはすごい人なのだと怪物なのだと思い知った4週間でもありました。とりあえず、「今週のゲスト伊集院なんだってね!面白そうだね」と言った時の心境を聴いてみたいです。

 

 

30になった途端、2つの夢を叶えた生き様DJと伏線回収MC 〜Creepy NutsのオールナイトニッポンZERO 9月8日放送〜

「この歌でMステに出るぞ!」とDJ松永さんが高らかと宣言してから、数週間。Mステのスタッフがたまたまその時の放送を聴いていたという理由で先日、見事初出演を果たしたCreepy Nuts菅田将暉さんという超絶強力なブーストをつけていたとはいえ、彼らの夢がまた一つ叶った瞬間でした。

 

 

Mステ出演はかねてから事あるごとに語っていた夢だったので、ネット上のファン達は我が息子が出演するかのように緊張とワクワクが入り混じった雰囲気を醸し出していました。僕も仕事を早く切り上げて、真っすぐ家に帰り、食事なども済ませ、アルコール片手に万全の状態でその瞬間を待ち望んでいました。

 

そして彼らは初登場ながら、持ち味をこれでもかというくらい発揮します。松永さんはDJであるにもかかわらず、持ち前のトーク力で、菅田さんとのエピソードトークを早口マシンガントークで喋り倒します。すると、アナウンサーの方から「話は尽きませんがそろそろ・・」と大人の対応をされる始末。「まだまだ話すことあるんだよ!」と後のラジオで吠えていましたが、あの誰も入らせない暴走トークは“ザ・DJ松永”でした。

 

 

そしてR-指定さんです。Mステ出演前のラジオでは、他のラッパーを引き合いに出し、「歌詞間違えるとかはないから」と、丁寧にふっておいて、しっかりと歌詞を間違えます。さらに、事前の「木村(アドリブで歌詞をMステ~などに変えること)やりたいな」という発言通り、今度は“わざと”歌詞を変えるという離れ業をやってのけたのです。長いMステの歴史の中でもガチの歌詞間違えとアドリブでの歌詞変更を同時に行った人はそう多くないはず。伏線回収と文脈回収を同時に行う、これぞまさしくスーパーHIP HOPPERでした。RさんはMステ後のオールナイトニッポンでも松永さんやリスナーからゴリゴリにいじられていました。

 

 

しかし、この日のラジオは残念ながらそんな二人のMステお茶目エピソードを長々と語る時間はありませんでした。松永さんが敬愛を通り越して、彼のためなら犯罪以外はなんでもすると豪語するオードリーの若林さんがゲスト出演するからです。リトルトゥースも認めるリトルトゥースである松永さんはオードリーのラジオに出演したことはあるのですが、自身の番組にほぼ神的な存在である若様を呼ぶのは異常に緊張したようで、「頻繁にご飯とか一緒に食べてるのに今までで一番緊張した」と語っていました。短期間で夢叶いすぎです。

 

 

先日放送された盟友・サトミツさんのラジオにゲスト出演し、ほとんど誰もついていけていない日本語ラップ愛を語っていた若様と、この日は熱いHIP HOPの話をしようと息巻くCreepy Nutsの二人。昔からオードリーのラジオを聴いてきた人なら若林さんが日本語ラップを好きということは周知の事実かと思いますが、先日のサトミツさんとの放送やこの日のCreepy Nutsとの話を聴くとその知識量が圧倒的で若干引くほどということを思い知らされます。若林さんは一時期、くるりチャットモンチーアナログフィッシュニルヴァーナなどバンドの話をちらほらしていた記憶があるので、オルタナ系のロックバンドが好きなのかなと勝手に思っていましたが、その思いは簡単にひっくり返されました。もちろん好きなんでしょうが、多分レベルが違います。レべチです。

 

 

若林さんがすごいのは今の曲もしっかり聴いているということです。この歳になれば肥大化した過去の想い出で懐古厨と化し、あの頃の曲がやっぱり良かったとなりがちなのに、今のシーンもしっかり押さえているのです。アラサーの僕らでさえも、「オレンジレンジ最強!」ってなるのに。。

我々もせめてNovelbrightやマカロニえんぴつやオレンジスパイニクラブとかをしっかり聴いた上で、「オレンジレンジ最強!」と言いたいものです。

 

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  • アーティスト:Novelbright
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たりないふたりの話もしていました。もう何度も話していますが、たりないふたりさよならバージョンを聴いた山ちゃんが「若林の方が文字数多かったな」と詰め寄ったというクズい話は何回聞いても面白いですね。たりないふたりたりないふたりの出会いについても話していましたが、それぞれ思っていることや行動がバラバラで興味深かったです。若様はジャケットが本家たりないふたりを連想させることに対し、「これはサンプリングっていう文化で!」とスタッフに説明。一方の山ちゃんは自身の承認欲求を満たしてくれる目的のエゴサで偶然見つけてラジオで流すという二人ともぽいな~っていう出会い方です。

 

 

終わりの方では武道館の話もしていました。そこで若林さんが言っていた「二人はまだまだ大きいところでやるんだろうけどさ」という言葉がやけに心に残っています。今まではCreepy Nutsの二人(特に松永さん)からの一方的な愛を感じていたのですが、あ、これガッチガチの両想いじゃん。最強じゃんと思いました。かつてサトミツさんのラジオで若林さんは「Creepy Nutsの二人は未来だ」と語っていましたが、その根底には圧倒的な信頼感があるのだなと思います。生き様芸人ならぬ生き様HIP HOPPERである二人の不器用ながらも今を必死で戦おうという姿に僕らが応援したくなる気持ちと同じように若林さんも過去の自分と重ね合わせて心を打たれているのでしょうか。

 

 

30代前半の頃に世の中やテレビへの不平不満を剥き出しに牙をむいていた若林さんはもうおらず、伴って顔も随分と柔らかくなりました。当時を思い返すと、今こうして同じような悩みを持った後輩に「まあそういうこともあるよな」と柔和な顔で言っているなんて信じられません。でもそれも生き様なんだなあと感じます。

 

 

若林さんやCreepy Nutsの二人がこれだけ支持されているのは、きっとラジオリスナーとの親和性が高いからなのかなと思います。決して生きるのが上手くないだろうリスナー達に同じような悩みを持った人たちが一つ一つ壁を壊していく。大げさに言うとただの希望ですね。今回、情報解禁を守らない若林さんによって、自身のエッセイの解説を松永さんが努めることが発表されました。松永さんは「あなたのように生々しく生きることを誓います」という一文を事前解禁で発表しています。この一文だけで、きっと彼らは僕らを死ぬまで楽しませてくれると思いました。