メトリブダイアリー

お笑い、ラジオ、音楽(主に邦ロック系)などサブカルなことや日常のことを書き連ねる予定です。一人でも多くラジオを聴く人が増えるといいと思ってます。

the band apartとcinema staffの新代田fever10周年の祝い

元号も新しくなり、いよいよもってバンドマンが生きづらい世の中になってきました」

5月9日(木)新代田FEVER10周年イベントと題し、the band apart(以下バンアパ)とcinema staff(以下シネマ)が出演。僕がこれまでライブをみた中で一番カッコいいと思えるバンドがバンアパで一番好きと思えるバンドがシネマです

そんな両バンドが対バンを行うということで、即効でチケットを入手。この日を待ち望んでいました。

 

場内に入ると、下手側にorangeアンプが。先攻はバンアパです。

ハイボールを片手に開演を待ち焦がれていました。

 

会場SEが徐々に小さくなり、照明も落とされると、バンアパの4人が登場。SEもなく、しれっとステージに上がり、服装はユニクロヒートテックみたいなシャツを着ているだけといういつも通りの“肩の力抜きすぎスタイル”。脱臼しそう。

客を煽ることもなく、大人の余裕を感じます。

 

一曲目はGt.川崎さんのリフから始まる「ELIC.W」。

「Thurthday Night~」とVo.Gt.荒井さんが歌い出します。この日は木曜日。ピッタリの一曲目に「あ~最高」と思わず声が漏れます

バンアパの曲は激しいわけではなく、オシャレでノリがいいので耳馴染みが良く、身体を横に揺らしながら聴く系の音楽です。英語詞でカッコいいし。

あと、みんな上手すぎ。

元々メタルをやっていたからか抜群の技術力でフロアの観客を揺らし続けていました。

 

続いての「KIDS」が個人的には大好きな曲。

イントロからAメロに入るときがカッコよすぎます。

二曲目で早くも脳汁がドバドバ垂れてきたような感覚に陥りました

Daniels e.p. 2

Daniels e.p. 2

 

 

その後のMCタイムでBa.原さんが話していたのが冒頭の内容。

原「40超えてバンドマンなんかやってるやつ誰が結婚してくれるんだよ。こうくん(川崎さん)の娘が連れてきたのがこれ(自分を指差す)だぜ。どう思うよ?」

川「(笑)」

会場「爆笑」

原さんの場合はその太った仙人みたいな容姿から直したほうがいいと思いますが。。

 

かなりやりづらそうな空気から始めたのが「君が大人になっても」。昨年20周年記念で発売したベストアルバムの中で唯一の新曲でした。

「君が二十歳になってもいけない大人で待ってる」

多分おそらく、自分の子どもに向けた歌でしょうが、直前のMCと若干リンクしてましたね。爽やかながらオシャレでめちゃくちゃいい曲ですよ。

 

その後は10年以上前のアルバムから「SOMETIMES」や「waiting」などの渋い曲を演奏し、再びMCへ。

 

荒「昨年、20周年を記念してトリュビュートアルバムを出させていただいて、シネマにも参加してもらいました。僕らはシネマに憧れてこの立ち位置になりましたから(下手からベース、真ん中にギター、上手がボーカルという配置。もちろん、実際はシネマ側が憧れてマネした)とても嬉しかったですね。」

会場「(笑)」

荒「なのでこのfeverを埋め尽くさんとしているシネマファンにも本家の僕らの曲を知ってもらいたいんです」といって始めたのはシネマがカバーしたバンアパ初期の名曲「fool proof」

 

原さん美声すぎ。。

 

CDではまず、女性の歌声から始まるのですが、ライブでは原さんが歌うのです。あの風貌のどこからこんな声が出てくるんだよと毎回思います。

K. AND HIS BIKE

K. AND HIS BIKE

 

 

そして、大名曲「夜の向こうへ」。

イントロのカッティングの爽快さよ。というかあのカッティング弾きながら歌っている荒井さんバケモノすぎる

ライブで聴くと本当に気持ちよすぎて溶けそうになります。

この曲は日本語詞なので聴きやすいですからバンアパ興味ないという方もこれだけはぜひ聴いてみてほしいと思える一曲です。

今の季節、深夜の歩道橋とかで聴くと最高ですね。

夜の向こうへ - YouTube

街の14景

街の14景

 

 

そして最後は原さんのベースから始まる「beautiful vanity」で締めて、最高の形でシネマへバトンを渡しました。

 

とめどなく流れてくる音の水によって身体が気持ちよく浮遊する、そんなイメージがバンアパです。

さらにこの後、シネマも聴けるのかと思うととても幸せでした。

 

そのcinema staffもいつもと同様、Climb the mindの「泥棒」でステージへ。Vo.Gt.飯田さんの独唱から始まる「into the green」からスタート。ミディアムテンポの美しく壮大な曲です。

 

続いて定番となりつつある「pulse」、昨年発売した「first song(at the terminal)」とソリッドでゴリゴリの楽曲を披露。前にも書きましたが、新曲に近い曲が一番カッコいいというのが本当にカッコいいです

「俺たち今が一番カッコいい」なんてバンドマンの常套句みたいに使われていますが、リスナーもそう思っているなんてまれですから(ただの盲目なファンというだけかもしれませんが)。

cinema staff「first song(at the terminal)」undivided Ver. - YouTube

undivided E.P.

undivided E.P.

 

 

中盤で披露された新曲の「OCEAN」もポップなシネマの部分を存分に聴くことができます。海なし県である岐阜県出身の彼らの永遠の憧れである海をストレートに描いた曲です。

 

一方、過去曲ももちろんカッコいい。「unsung」からの「どうやら」は今日来ることができなかったシネマファンが悔しくて壁に頭を叩きつける様子が想像できるくらいのレア曲&レア曲

アップテンポではない曲でもシネマはカッコいいのです。複雑なアルペジオの絡み合いや、変拍子を巧みに使い、僕たちを飽きさせることはありません。

 

MCではVo.Gt.飯田さんが新井さんのMCを受けて「まあバンアパは俺たちに憧れてあのスタイルになりましたから」と冗談を言っていましたが、シネマは学生の頃からバンアパ大好きバンドでした。特に飯田さんはメールアドレスにband apartと入れるくらいに。

飯「だからみなさんもband apart@~で今日の感想でもメールを送ってくれれば」と話していましたが、そのくらい好きなバンドと十年以上経過して対バンしているってなんて夢のある職業なのか。。

 

その他には飯田さんによる、バンアパの荒井さんと川崎さんのギター弾き方講座が行われるなどバンアパ愛に溢れるMCからトリュビュートアルバムでカバーした「fool proof」へ。

この日仕事を早く切り上げて新代田までやってきた最大の目的。ようやく聴けた念願のカバー曲です。

 

バンアパが演奏していたのはアルバムバージョンでしたがシネマは当時彼らが学生時代に聴いていたシングルバージョンでの演奏。

より愛が感じられました。

もちろん、ただカバーするだけではなく、シネマらしいギターの音や疾走感を纏った一曲です。

FOOL PROOF

FOOL PROOF

 
tribute to the band apart(特典なし)

tribute to the band apart(特典なし)

 

 

僕が初めてこの二バンドの対バンをみたのは4年くらい前の浜松でした。その時のシネマはバンアパ「k.and.his.bike」をカバー。彼らの並々ならぬ憧れを感じました

一方のバンアパはシネマからのリクエストで「fool proof」を披露。荒井さんが「あいつら(シネマ)にとって青春の曲らしいけど俺らにとっても青春の曲なんだよ」と言っていたのが印象的でした。

そしてこの日の新代田ではその青春の曲を両バンドの持ち味を存分に出して演奏。僕たちファンにとっても感慨深い日になりました。

↓その当時の演奏です。もう4年前。。

 

そんな感傷的な気持ちを振り払うように「great escape」の激しいイントロが流れてきました。

かつては定番曲でしたが、最近では演奏する機会は減ったように思います。進撃の巨人のタイアップもあり、スマッシュヒットを記録したこの曲ですが、いつからか“お約束”になっていて、彼らの自由をなくしていたように思います。今月発売のEPにも新録バージョンが入っているそう。

殻を破った新しい「great escape」を楽しみにしています

cinema staff 「great escape」MV(TVアニメ「進撃の巨人」後期EDテーマ) - YouTube

Drums,Bass,2(to)Guitars (初回限定盤 CD+DVD)

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本編最後の曲は「希望の残骸」。前向きな歌詞でキラキラした曲ですね。大サビの部分で音数が少なくなってドラム中心になるところがカッコいいです。3年程前の楽曲ですがこの頃のシネマはよりポップでギターの音色が明るい楽曲が多い印象。

個人的にはこのままの路線で行ってしまったら辛いなと思っていましたが、上述のfirst song(at the terminal)がバチクソカッコいいので涙が出ます

 

アンコールではGt.辻さんがまず登場。新代田に構えた自身の立ち飲み屋兼レコードショップ「えるえふる」の宣伝を軽くしていました。

僕も行ったことがあるのですが普通に辻さんいます。

ぜひ話してみましょう!

演奏した曲は「HYPER CHANT」。ご存知FC岐阜の応援ソングです。皆で大合唱するやつですね。

AMKとか僕たちとかdramaとか聴きたかったのが本音ですが楽しく終わることができました。

 

原さんじゃないですけどバンドマンもそしてバンドを好きな客も生きづらい世の中です。

そもそもPCで簡単に曲が作れて、演奏も歌唱も人間がやらない音楽が人気になってきているし、4人のうち一人でも向いている方向性が違うと上手くいかないなんて効率的ではないですよね。

 

でも、実際カッコいいんですよ

色々御託はありますけどシンプルにそれに尽きると思います。

この日も8人全員カッコよかった。

だからこうやって何度もライブに足を運んでしまうんですね。

 

えー締めの言葉が見つからないので最後はcinema staffのB.三島さんのツイートで締めさせていただきます。。

 

 

20 years

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