メトリブダイアリー

お笑い、ラジオ、音楽(主に邦ロック系)などサブカルなことや日常のことを書き連ねる予定です。一人でも多くラジオを聴く人が増えるといいと思ってます。

バチボコ豪華なお笑いライブスラッシュパイル寄席6月6日〜ライブ編〜

激闘の末、スラッシュパイル寄席に足を踏み入れた僕は二階席のほぼ中央から舞台を観ることができました。

キャパ500のホールの草月ホールは程よい狭さで観やすい景色。機材席といわれていたので期待していなかったのですが予想以上に良い席でした。

 

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開演時刻を過ぎた頃、MCの東京03の3人が登場。

スラッシュパイルとは主催している会社の名前であり、東京03寄席ではなく、この日出演する芸人はスラッシュパイルが選んでいると、このライブの趣旨を話していました。

飯塚さんは「オレだったらインポッシブル呼ばないもん」と。

彼らだけ少し知名度がアレですからね。

 

そんな軽快なトークも終わり、トップバッター四千頭身が呼び込まれました。

3人組の漫才師、四千頭身はまだ21,22歳程度の超若手芸人。

登場して挨拶もそこそこにばしくんこと石橋さんが楽天カードマンのCMのモノマネをします。しかしそれを無視して漫才を開始する後藤さんと都築さん。普段他の2人に比べ、著しく会話数が少ない石橋さんが目立つネタなのかなと思いました。

その後もさまざまなCMを会話に挟む石橋さん。これなんだろうと思った時、後藤さんが「youtubeの広告やめて」と静かにツッコミます。

なるほど。流石お笑い第7世代でユーチューバー芸人の彼らならではのネタです。

ネタ後の東京03とのトークでも

飯「オレらにはあんな発想できないもん」とこの年代ならではのネタに驚いていました。

ちなみにネタのオチで都築さんは豪快に噛み「あ、間違えた」と、普通に言っていましたがこれもライブならではのハプニング。その都築さんのフリで東京03THE ALFEEを聴けたので良かったですが。

 

 

続いてはニューヨーク。

ネタは先日の単独ライブでもみた合コンに来た変なやつのコントでした。ボケ嶋佐さん演じる「イトウ」の謎のドッキリを仕掛ける、オーバーなリアクション、話が噛み合わない、電子タバコを三つ持っているなどウザいキャラが特徴のネタです。

こういうやついるよな〜という気持ちで観ることができます。

ニューヨークを好きじゃない人に伝わるかなと少し心配でしたが、だいぶウケていたようで安心しました。

東京03とのトークではこのネタの作り方について。

飯「これ絶対モデルいるでしょ」

屋「いますね。オレらの知り合いで名前もそのままイトウっていう。お前のことネタにしたって言ったらマジッすか〜って(笑)」

嶋「ちなみに電子タバコも三つ持ってます」

だいぶ具体的なモデルがいたことに驚きました。ネタのイトウは首にコルセットをしていたのですが、ネタにしたのはほとんどそれだけで後はリアルと話していました。

こういう周りにいるウザい奴をネタに昇華するのが抜群に上手いニューヨーク。改めてまた単独に行きたいと思いました。

 

 


【公式】ニューヨーク コント「シェアハウス」

 

 

3組目はインポッシブル。

ダミ声とヒゲが濃い2人の男が女装してパワースポットに行くというコントでした。唯一初見のコンビでしたが爆発力とインパクトが半端ないコントを演じていました。

パワースポットに行くと分かりやすく筋肉がついたり、宙に浮いたり(台に乗るだけ)、動物の傷を癒したりする力を手に入れ、謎の自信がつき、好きな人に告白をするというネタでした。

動きも多く、パワー系のネタですが、何も考えずに笑えるんですよね。

ネタパレとかで観たい2人でした。

 

公式がないのでとりあえずネタ中に言ってたこれを。

 

続いては三四郎

この日の出演者の中では最も売れっ子と言っていい彼らのネタは、赤井英和さんが開頭手術をした時に思わず脳みそ触ってしまったという話から2人が自分の脳みそを触るとどうなるかやってみるというサイコパス漫才

ラジオではたまにクソ回と呼ばれる回もある彼らですが、そのノリで言うとこのネタはクソネタでしたね。

全然意味が分からない。

いかにも三四郎らしいネタで良かったと思います。

東京03とのトークでは相田さんがヤバいやつという話をして盛り上がっていました。

飯「廊下で相田とすれ違ったんだけど後ろみたら相田が何も言わずに着いてきていた」

小「相田が他の芸人と小宮以外とはコンビを組まないという話をしてたんですけど芸人ダメになったらどうするか聞いたら花火師になるって言ってて花火師!?聞いたことないってなりました」

などサイコ相田の話で盛り上がっていました。

まぁテレビではやりづらいネタなのでここでみれたのは貴重だなと思いますクソネタだとしても。

 

 


クソネタの次は安心安定のラバーガール

ハズレはありません。

友達二人でピザを頼むというだけの設定のネタなんですがなぜか面白い。

大水さんのすっとんきょうなボケと飛永さんのほとんど訂正に近いツッコミが普段の会話のようで本当に面白い。

あまりに会話が自然過ぎて普段過ぎてどんな話をしていたか覚えてないんですよね。

もう一回観たい。というか単独も行きたいしDVDも観たい。youtube公式チャンネルもあるのでそこにこのネタ載ってないかな。

 


ラバーガール・・・「ラジオ」/『ラバーガールベストネタライブツアー 爆笑オンステージ』より

なかったけどこれ面白い。

 

続いても安定のネタを提供してくれる和牛。

口裂け女に扮した川西さんが水田さんを驚かすというネタでしたが水田さんのキャラが強烈過ぎて終始笑っていました。

ビーチ・ボーイズ反町隆史さんと竹野内豊さんと稲森いずみさんになりきってボケというかふざけまくっているだけのバカバカしさが面白かったです。アンタッチャブルザキヤマさんみたいなふざけ具合でしたね。

何回もサングラスを外す反町さんとか、竹野内の野を外して稲森さんに野を足して稲野森にするという死ぬほどくだらないネタを永遠続けていました。

M-1では伏線回収したりする高い完成度のネタを披露している彼らですがこの日はそんなオシャレな展開はなし。

もうどうやっても優勝できないのならこんなネタで勝負しても良いのかもしれません。

あと、ライブ前に会場に入って行く芸人を何人か観たのですが和牛がタクシーで入る時のざわつきエグかったですね。

やっぱり人気あるんだなと。

川西さんとかシュッとしててカッコいいな〜って普通に思いましたから。

ネタもビジュアルも仕上がっていました。

 

 

そんな和牛の後は決してシュッとしているとは言えないさらば青春の光

見た目は泥臭くて本人曰く出待ちゼロの2人ですが、ネタの設定は本当に偏差値が高い。

この日のコントはまず、校長室らしい部屋に東ブクロさん演じる野球部員が入ってくるところから始まります。

森田さんは校長先生なのかおじさんの役。話しているうちに東ブクロさんをスカウトする人というのが分かりました。

ここまで2〜3分。特に笑いは起こりません。

しかし、森田さんが何者なのか分かったところでさらば初の笑いが起きました。

森「君にはうちに入ってNHKの受信料回収の仕事をしてもらいたい」

ん?どういうことだ??

つまり森田さんはNHKの受信料の回収業者の人で、東ブクロさん演じる甲子園のスターをスカウトしていたのです。

当然東ブクロさんは「僕は野球をやりたい」と話します。が、森田さんは

「例えば君があるお宅に行ってインターホンを鳴らす。するとそれを見た奥さんは急いで玄関に出てくるだろう。なんであなたがここに?甲子園みてたわよ〜と言うだろう。そこで君はこう言えばいい。それはなにを見てたんですか?NHKですよね!!」

は〜〜。お見事。お見事としか言いようがありませんでした。なんと気持ちいいロジック。

高校野球を観ていて思いついたのでしょうか?秀逸すぎます。

後の東京03とのトークで森田さんは「03さんと一緒のライブだったんで着眼点重視でいきました」と話していましたがこんなコントは彼らにしか作れないでしょう。

もちろん、ネタの設定だけではなく、ストーリー展開も素晴らしく、どうしても野球をしたい東ブクロさんに対してその牙城を崩そうとする森田さんのやりとりも終始見入ってしましました。

特に森田さんもかつて甲子園のスターだったのがプロに入ってダメになってしまい、甲子園の目の前でマジックミラー号に入ったAVに出たことがあるという語りは笑いました。飯塚さんも言ってましたが森田さんはこういう語りがとても上手い。ずっと聞いてられます。

さらばのネタは着眼点もそうですが時代を斬るというか風刺するというかものが多く、見ていてスカッとします。ゲスキャラと不倫キャラの二人なのに不思議です。

 

 


さらば青春の光 『楽屋挨拶』 / 単独公演『ノリ』より

 

 

そしてラスト前はシソンヌ。

シソンヌはネタにストイックなコンビというイメージを持っていましたがその通り、年間100本ものライブをこなしているよう。

最近では俳優としても何の違和感なく活躍している二人はこの日も抜群の演技力で会場を沸かしていました。

内容はじろうさんの妹の葬式に長谷川さん演じる従兄弟が来るところから始まります。このネタも開始からしばらく笑いはなく、葬式というネタもあり、少しシーンとした中で話は進みました。

そんな静寂の中、喪主の挨拶でじろうさんが前に出てきました。

すると突然、「え、本日は〜妹の〜」とおよそ葬式には相応しくない甲高い声を発します。

じろうさんは長谷川さんに止められますがその後も同じような声を発していました。長谷川さん曰く"気丈過ぎる"人のコントです。

その後も気丈過ぎるじろうさんですが不意に真剣に妹に対する想いを涙ながらに話すので少し感情移入してしまいます。

演技無駄に上手すぎです。。

流石の安定感。トリ前に相応しいコントでした。

 

 


「大学デビュー」 - シソンヌライブ [quatre]

 

そしてラストは東京03

角田さん演じる男性が豊本さん演じる女性を公園で待っているところからストーリーは始まります。

豊本さんは現れ、どうやら久々に再開したようで待ち合わせも来るか来ないか微妙なラインだったよう。しばらく二人のやりとりは続き、珍しく飯塚さんは出てこないまま話は動きます。

豊本さんを待っていた角田さんですが、実は豊本さんが来る直前に帰ろうとしていたのではないかと言われていました。

その問答もしばらく続いていた時、鍵をクルクル回しながら飯塚さんがようやく現れます。

どうやら飯塚さんは豊本さんが来なかった時のために角田さんが呼んでおいた保険だったよう。

その時は車で帰ろうとしていたのです。

それに気がついた豊本さんは怒って帰ろうとしますが角田さんはそれを止めます。飯塚さんも空気を読んで帰ろうとしますが、角田さんは「まだ分からないから」と止めに入ります。

03のコントはなかなかに複雑で細かいところを突くので説明が難しいですね。。

飯塚さんの激しいツッコミが見たかったですがこのネタはそれはなし。

ただ、やはり独自の着眼点を活かしたありそうなシチュエーションのネタで面白かったです。

こちらもトリとして抜群の安定感でした。

 

第20回東京03単独公演「不自然体」 [DVD]

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以上全てのネタが終わり、芸人達が再び登場してきました。

こういう時にみせるそれぞれの立ち振る舞いとか表情がなんか好きなんですよね。相田さんが右手を目の上に置いて会場を見渡しているのとか、端で虚ろな目をしている後藤さんとか後ろで大人しくしているラバーガールとか微妙な位置でたまに笑ってる屋敷さんとか。

本当にジャンケンに勝って良かったと心から思いました。負けた方には申し訳ないですがこれは仕方ない。

 

この日は豪華過ぎてお目当ての芸人いすぎてどのコンビが良かったとか一概に言えないくらいみんな面白かったです。本当に最高でした。幸せでした。

まぁ三四郎はクソネタでしたけど。。

 


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