メトリブダイアリー

お笑い、ラジオ、音楽(主に邦ロック系)などサブカルなことや日常のことを書き連ねる予定です。一人でも多くラジオを聴く人が増えるといいと思ってます。

#このラジオがヤバい 的なやつ〜センスだだ漏れコント師の違う顔がみたい かが屋の鶴の間 10月25日放送〜

広島にあるRCCラジオで毎月第4金曜日22時から2時間放送されている「かが屋鶴の間」。かが屋広島県出身の方、賀屋さんとかが屋岡山県出身の方、加屋さんの二人による地元ラジオは、今年の4月からレギュラー放送されたまだまだ新しい番組です。

恥ずかしながら10月25日の放送で初めてこの番組を聴いたのですが、地元ということもあるのか二人とものびのびしていて方言も交えちゃったりして、とても楽しそうでした。さらに見た目どおりの優しくて人の良さそうな雰囲気がそのまま現われており、大きな声を出すこともほどんとなく、穏やかで聴きやすい放送でした。

 

 

新世代の超ハイセンスコント師として注目を集めている彼らは今年のキングオブコント決勝にも出場。優勝は逃しましたが、尊敬するバナナマンの設楽さんから最高得点をもらい、爪あとは十分残していました。

毎日コントのことを考えて生きているといっても過言ではないほどのコント好きな彼らはこの日の放送でも冒頭からラジオコントを披露。どうかこのまま売れ続けてテレビ局と所属するマセキから馬車馬のように働かされても、バナナマンのように血を吐きながらコントを続けていってほしいものです。

 

コント終了後はオープニングトーク、その後は個々のエピソードトークを披露し、合間にリスナーからのメールを読んでコーナーを消化するという王道ラジオパターンで番組は進行していきました。

ネタの性質上、ボケもツッコミもない二人は地味で好きなお笑い芸人はラーメンズというようなサブカル高校生が昼休みに教室の隅で前日の深夜ラジオやテレ東のバラエティ番組についてお弁当を食べながらこそこそ話しているような微笑ましい日常系トークを繰り広げていました。この日は広島弁でお送りしていた賀屋さんに対し、

加「この前ここ(放送局)に来るときタクシー乗ったときにさ、運転手さんにRCCまでって言ったら、ドアガシャーンてやられてそのままブーンて」

賀「かしこまりましたとかは?」

加「なしなし」

賀「エンジンで返事するタイプね」

加「近い距離だから金にならないからかなって思ってたらさ、自転車が交差点でブーンてだいぶアウトライン通ってきて。運転手さんじゃあしいわコラァって。めっちゃ怒っててさ」

賀「ハハハハハ」

加「それでずっと目の前自転車走ってたから、んだよコラァなぁとかなんとかブツブツ言ってたんだけどさ、RCC着いたらハハハハハ~600円です!つって。。何今の笑い!」

賀「ハハハハハオレもビックリした。」

加「これ人たくさんいるけどフードフェスティバルかな。明日もあるかもね~つってあぁ怒ってなかったって。広島怖いなって思って」

賀「全員がそうじゃないけどね」

と岡山出身の加屋さんが広島の印象を語っていましたが、なんとも可愛らしい会話です。

 

広島人あるある ご当地あるある

広島人あるある ご当地あるある

 

 

二人個別のフリートークもそこまで大盛り上がりするわけではないのですが、クスクス笑えるような話と話し方で自然に聴いていられます。やはり彼らのコントと似ているような気がしました。

また、2時間聴いてみて気がついたことは下ネタがほとんどないということです。というか全くなかったのではないでしょうか。

深夜とは言いがたい時間帯ですが、芸人のラジオでは珍しい現象です。それは下ネタがなくても笑いが取れる、面白いラジオができるという確固たる意思があるわけではなく、自然とそうなっているんだなと感じました。根拠はほとんどないですが、強いて言うと彼らの立ち振る舞いや話し方、コントを見てみるととても真っ直ぐな印象を持つからでしょうか。根っから下ネタが好きというわけではないように見えるというかなんというか。

あとは内輪ネタも少ないですね。月イチでまだ半年なので内輪もなにもないですが、それでも大体なんのこと話しているのか分ったので初めて聴く人でも入りやすいのかなと思います。

今後増える可能性はありますが。

 

 

ここまで書くと下ネタも内輪ネタも少なく、仲のいい感じが伝わる日常系トークが多いという特徴はなんかハライチっぽさを感じるのですが、ハライチとは少し違う気もします。

そもそもハライチをハライチたらしめているのは岩井さんの腐りと毒とナナメの目線でしょう。

この辺のダークな要素がかが屋にはないのです。人が良すぎるのか仲が良すぎるのかそれともまだ本性を出していないのか。

例えば、かが屋にもう少し岩井さんのふてぶてしさと毒があったとします。そうすればきっと月イチのレギュラーは週イチになり、広島ローカルだった番組が全国各地で聴ける番組を担当することになると思います。

つい先日、オールナイトニッポンZEROのパーソナリティをかが屋が務めていました。今まで知らなかった彼らの話を聴くのは非常に興味深かったのですが、やはりいわゆる”ほのぼの系“のコンビなのでテレビやコントで見る面ではない何かしらの意外性がほしかったなと思わざるを得ませんでした。

粗品さんが高音で「キャー」っていうあれとか。。

 

テレビに出ている人がラジオに出ることでリスナーが期待することの一つに普段は見ることのできないパーソナリティのヤバイ部分を知ることができるというワクワク感があると思うのです。

ラジオリスナーなんてそういう自分達にしか見せない顔を知っているという事実でテレビしか観てない人よりも優位に立っていると感じてしまう人の集まりですから。人生においてそれくらいしか優位に立てることなんてない人たちなんですから。。

かが屋も無理して人を貶したり、無理してリスナーとけんかしたりする必要はないんですが、日常で感じた怒りやテレビ番組収録中に、は?と思ったことを感情に任せてぶちまけるなどなにか「え、こんな面もあるの?」と思わせてほしいです。

 

誤解してほしくないのは今でも十分面白いラジオなので来月からも聴いていたいし、今のスタンスは大きく崩さないでほしいし、なんなら早く週イチレギュラーになって全国進出してほしいと思っていることです。