メトリブダイアリー

お笑い、ラジオ、音楽(主に邦ロック系)などサブカルなことや日常のことを書き連ねる予定です。一人でも多くラジオを聴く人が増えるといいと思ってます。

これがスキャンダル後の芸人ラジオの解 霜降り明星のオールナイトニッポンZERO 6月19日放送〜

6月19日金曜日深夜3時9分。

2度目のスヌーズ機能で起き上がった私は自らのスマートフォンから聴こえてきた音に耳を疑いました。

私「え、もうポケひみやってるやん・・どういうこと?」

霜降り明星オールナイトニッポンZEROで番組当初から始まった“ポケットいっぱいの秘密のコーナー”というバグコーナーは、せいやさんが頭に浮かんだ文字をそのまま言葉として吐き出すだけの狂気の時間であり、常人には理解できない言動はものすごい爆発力をもたらし、ラジオリスナー達の狂喜の時間でもありました。リスナーからの支離滅裂かつ意味不明なメールをせいやさんが読み上げ、さらにせいやさんが意味不明な言葉を被せ、なんとかツッコむ粗品さんとリスナーを置き去りにします。この時、自分の脳みそは意味を理解することを諦め、何かを“キメた”ような感覚に陥るのです。最高です。ただ、最近ではせいやさんの体の負担が大きすぎるのか、ほとんどやることはなく、その存在も薄れかけているように思いました。

 

#このラジオがヤバい 的なやつ〜ポケットいっぱい秘密のコーナーというバグコーナー 霜降り明星のオールナイトニッポン0〜 - メトリブダイアリー

 

この日のラジオが注目されるきっかけとなったせいやさんの謎すぎる爆笑スキャンダルから一夜明け、二人がレギュラーを務めている「おはスタ」の出演が見送りになるというニュースを目にしました、「あれ、これって思ったよりヤバいことやったの?」という心配と「ラジオで何を言うんだろう」というワクワクとが混在していたのを覚えています。

 

 

深夜3時に起床後、困惑と眠気でしばらく動けないでいましたが、この回はリアルタイムで最後まで聴かないといけないと直観で感じた私は、冷たい水で顔を濡らし、再びスマホに耳を傾けました。

 

 

ポケひみが始まってから(番組が始まってからとも言う)数十分が経過し、CMに入りました。CM明けにはいつも通り「なんも覚えてない」「水の中から外見てた気分」などととぼけるせいやさんが聴けると思っていましたがそのCM明け。

「ププププーン♪」

粗品「ププププーンやないねん!」

せいや「ポケットいっぱいの秘密のコーナー」

アグネス「秘密内緒にしてね」

せいや「アグネス!」

アグネス「指切りしましょ」

せいや「アグネス!」

と、再び狂気&狂喜の時間が始まります。マジで再放送かと思いました。え、これいつまでやるつもりなんや・・まさか最後まで。。そんな思いがよぎりました。

 

 

そうこうしているうちに一時間が経過。なんと一部地域の方とはこのままお別れ。

せ「それではここで一曲。アグネスチャンでポケットいっぱいの秘密」

「プププーン」

粗「いやもうええわ!」

 

 

徹底してるなと思いました。普段であれば「今週のオールナイトニッポンプッシュ」をどこかで流すのですが、それすらも許さないこの日の放送。そもそもタイトルコールもしていません。。

 

 

結局2時間ぶっ通しでポケひみをやってしまったわけですが、霜降りの二人には「これぞ芸人」「カッコ良い」と各方面から絶賛の嵐が巻き起こっています。

 

 

私も伝説級の放送だったと思います。法を犯したわけではないので謝ったりする必要はないと思いますが、事後初の生ラジオでどうしても発言が注目されているなか、この件に触れても触れなくても週刊誌のネタになってしまう。じゃあ2時間ポケひみやってやろう。文春の思い通りにはさせないという意図を感じました。本心は知らないけど。結果的にこの日の放送がほとんど記事になっていないという事実は痛快でした。芸能人がスキャンダルを起こした後の対応として一つの正解を見たように思います。せいやさんの釈明と弁解を記事にしようとした記者の皆さん、朝の5時までお疲れ様でした。自分も含めて同じような野次馬考えの人はたくさんいると思いますが。。そしてその正解を導き出せたのはせいやさんの芸人としての強さがあったらだと思います。普段は5分程度で終わるポケひみを2時間やり通すのは素人から見ても恐ろしい話です。せいやさんはこの2時間で昭和の芸能人に関する話、鎮座DOOPNESSのフリースタイルダンジョンのバース、吉本師匠芸人や桑田佳祐武田鉄矢などの得意のモノマネ、競馬の安田記念や笑っていいとも最終回の完全再現、そして霜降り明星結成当初の漫才など彼の中にあるありとあらゆる渾身のエンタメをリスナーにぶつけていました。せいやさんの脳みそを直接見ているようでした。その知識量もエグいですが、モノマネのクオリティの高さや、場面を再現する記憶力、粗品さんから急に振られた時の瞬発力などは面白いを超えて、感動すら覚えてしまいました。

 

 

ピンチをチャンスに変えるとはこのことで、この日の放送で業界人やお笑いファンはSNSで「霜降り明星スゲー」「カッコよかったー」と手放しで絶賛しています。真面目にカッコいいこと言って褒められているのではなく、芸人らしく真面目にふざけた結果のことでした。「せいやさんはラジオで何を話すんだろう」とバカみたいに思っていた自分が本当にバカみたいです。

 

 

内容ゼロに見えて色々考えさせられる放送でした。これを機にスクープばかりを追い求める反面、そのためなら何でもあり的な雰囲気になりかけている週刊誌と情報に惑わされがちな世間に一石を投じることができれば素晴らしいと思います。あと気になるのはアグネス・チャンさんがこのことを知ったらどう思うかということですね。。

 

狂気(紙ジャケット仕様)(完全生産限定盤)

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